お酒好きのあなたのために、知っているようで知らない、ビール類にまつわる気になるあれこれについて紹介します。
答えられるようで答えられない?!ビールにまつわる豆知識
何を隠そう毎(MY)晩酌派の私が、お酒について熱く語りたい。毎日のお供(お酒)は皆さん何を飲まれていますか? 私は断然最初はビール!と言っても、ビール、発泡酒、新ジャンル?
普段何気なく飲まれているビール類の種類について、 正確に把握し飲まれている方意外と少ないのではないかと思います。(正に私がその一人。)
ここではビール類にまつわる定義から「ビール」「発泡酒」「新ジャンル」の違い、気になる価格の決めてとなる酒税法について紹介します。
ビールの定義は世界と日本で違った!
まず最初に「ビール」と「発泡酒」の違いみなさんは知っていますか?価格や製法に違いがあるのだろうけど、詳しくは知らない。そんなあなたのために「ビール」と「発泡酒」の違いを詳しく紹介します。
そもそもビールとは?日本におけるビールの定義と世界におけるビールの定義は異なります。
世界の定義
「ビール」とは!麦芽とホップと水に酵母を加えて発行させたものを指します。
日本の定義
「ビール」とは!麦芽比率50%でなおかつ副原料の重量の合計は使用麦芽の重量の5%を超えないものを指します。 日本のビールにおいては、使用できる副原料が細かく決まっています。
◆日本のビールに使用できる副原料は以下のとおりです。
1) 麦、米、とうもろこし、こうりゃん、ばれいしょ、デンプン、
糖類、または苦味料もしくは着色料
2)果実・果汁や香味料(新定義で追加)
※平成29年度税制改訂により新たにビールの副原料として使用できる用になったもの
・果実
・コリアンダー・コリアンダーシード
・香辛料(胡椒、山椒、シナモンなど)
・ハーブ(カモミール、バジル、レモングラスなど)
・野菜(かんしょ、かぼちゃなど)
・そば、ごま
・含糖質物(はちみつ、黒蜜など)、食塩、みそ
・花または茶、コーヒー、ココアもしくはこれらの調整品
・牡蠣、こんぶ、わかめ、かつお節
参考 https://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/0018004-031_01.pdf
ズバリ!「ビール」「発泡酒」「新ジャンル」その違いとは
さてここからが本題!「ビール」の定義が理解できたら、「発泡酒」の定義と「新ジャンル」についても理解しちゃいましょう。
「発泡酒」の定義
「発泡酒」とは!原材料はビールと同じものを使用し発行させたもので、麦芽比率は50%未満でなおかつ麦芽比率が50%以上であったとしても、ビールの原材料以外のものを使用していたり、規定量を超えて副原料を使用しているものを指します。
※ただし麦芽や麦を原料とする蒸留酒(大麦スピリッツ等)を原料の一部として使用したにものを除きます。
香りの良い海外のビール実は発泡酒かも?!
近年流行りの海外のビールの中には、香り付けとして日本の法律でビールの原料として認められていない副原料(コリアンダーやオレンジピールなど)を使用しているビールなども少なくありません。 こういった商品に関しては、世界の定義ではビールとされていても、 実は日本の法律上は「発泡酒」と定義される場合もあるんです!
「ビール」と「発泡酒」の違いまとめ
ここまで 「ビール」 と「発泡酒」に関する定義を見て来ましたが、まとめると以下になります。
- 「ビール」→使用できる副原料の規定や麦芽の比率など細かい制限あり
- 「発泡酒」→副原料の規定などもなく、麦芽さえ利用していれば、 何を使ってもOK
えっ!私の飲んでるビールは「新ジャンル」だけど?
「ビール」にも「発泡酒」にも該当しない「新ジャンル」とは何か。世間では「第3のビール」や「第4のビール」と呼ばれていることもありますが、 こちらはマスコミによる造語です。最後に「新ジャンル」について理解していきましょう。
「新ジャンル」は以下の2つに分けられます
1)その他醸造酒(発泡性)
麦芽を使用せずに大豆やえんどう豆などを発酵させ作られています。
主な銘柄)キリンのどごし<生>、サントリージョッキ生、サッポロドラフトワン など
2)リキュール(発泡性)
麦芽比率50%未満の発泡酒にスピリッツを加えたもの
主な銘柄)クリアアサヒ、サントリー金麦、サッポロ麦とホップ など
えっえっ豆とかスピリッツであの味出してるの!スゴくない?!と思ったのは私だけでしょうか。どうでしょう?これであなたも「ビール」「発泡酒」「新ジャンル」についてはもうばっちり説明できますね。
知ってて損無し酒税法あれこれ
ビールのお値段に関わる超重要事項だけど、曖昧な理解な酒税法について解説します。
(散々飲んでいる私が一番曖昧なんです。はい。)
麦芽比率で価格が決まる?
「ビール」と「発泡酒」ではどちらのほうが安いと思いますか?迷わず「発泡酒」と答えたくなりますが、実はそうではないんです 「ビール」と「発泡酒」の価格設定は、麦芽比率によって決まっています。
いわゆる「ビール」よりも安い「発泡酒」というのは、節税型発泡酒と呼ばれており、麦芽比率が50%未満の発泡酒となります。
350ml缶1本あたりの酒税
種類 | 酒税 | |
ビール | 77円 | |
発泡酒 | 麦芽比率50% | 77円 |
麦芽比率25%以上50%未満 | 62円 | |
麦芽比率25% | 47円 | |
新ジャンル | 28円 |
まとめ
みなさん「ビール」「発泡酒」「新ジャンル」の違いについてもう理解できましたね。毎晩飲んでいる私も、この記事を書いて初めてしっかり理解しました。 2018年4月の酒税法の改正により、麦芽比率が50%に引き下げられ、使用できる副原材料の品目が増えた事により、今までになかった新しいビールが生まれるのではなかろうかと今後のビール業界の発展が期待されています。
今後は2020年、2023年、2026年(いずれも10月)の3段階に分けて、酒税法も改正される予定です。ビールの価格に一喜一憂してしまうのですが、将来的には酒税の税率が「ビール」「発泡酒」「新ジャンル」も350ml缶1本あたり一律55円に一本化されることが決まっています。それにあわせて今までになかった新定義ビールなども続々発売されて来る予想できます。お酒好きの私としては、ますます目が話せないビール類市場ですが、税金をたくさん支払ってでもやっぱり飲み続けたい魅力がそこにはあります。もちろん飲み過ぎ注意です。
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